見ているとどれも参加したい、と思う内容ばかり。しかし、時間とふところ具合には限りがあります。
多分、議員には報酬以外に政務調査費、といういわば必要経費に使うことのできる別枠のお財布があることをあてこんででしょうか、議員向けのこういった研修会等は、驚くほど参加費が高額です。
関東近辺の自治体議員の場合は、比較的恵まれています。交通費はわずかで済みますし、ほとんどの場合は宿泊費が不要ですから。
それでも、最低でも5000円、2万円以上はざら、という参加費をみると、春日部市のように一人月額16500円、という政務調査費の範囲では、参加する機会を厳選せざるを得ず、それでもどうしても、という場合は自腹で参加、ということになります。
こうして、講座の内容や講師陣をにらみながら参加するセミナーのうち、割合重宝にしているのが、なんといっても全国市町村研修財団のセミナーで、ここは宝くじの収益金で自治体職員や議員の政策力を高めるための研修をおこなっている財団なので、1泊2日の研修で宿泊費・食費込みで7500円から10000円で受講できます。難点は幕張の研究所よりも大津の研修所で行なわれるセミナーの方が魅力的な企画が多いことですが、それでも往復の新幹線代を考えても割安です。
しかも、タイムリーな内容の企画を出してくれますが、それだけに申込みが多く、魅力的なセミナーは抽選、ということになり、受講できるかどうかは「心がけ次第」なのか、はずれることもままあります。
次いで重宝なのが、PHP総研の「地域経営塾」の「地方議員のための政策力アップ講座」です。この講座は、数多くある「自治体学会」みたいな団体よりも面白い切り口で、どの講座にも名を連ねているような定番の講師ではない講師を起用しているのが魅力です。
今回は自治体財務の基礎と新たな財源調達という2回連続の講座でした。1回目の「財務諸表から財務状況を把握する手法」はご多分にもれず、申し込もうと思った段階で「定員に達しました」でした。もっとも、夏に「今更聞けない財務諸表の読み取り方」のような講座を企画中とのことで、これに期待したいと思います。
昨日はこの講座の2回目、「税収以外の資金調達による地域活性化」でした。
我が春日部市でも取り組んでいるんです。ゼロ予算事業。たとえば広告代理店とタイアップしてゼロ予算でつくった「春日部便利帳」など。
地域活性化も、最近春日部駅周辺では、商店街の方々などが中心になって、様々な町おこしが企画され、イベントが続いています。
ただ、もっと何か別のアイディアはー、と思い参加しました。
第一部は「ミュージックセキュリティーズ(株)」を立ち上げた小松真実氏による「新しい金融技術が支える音楽活動支援、地域活性化、被災地復興」というお話でした。
被災地復興のためのファンドの発行については、ニュース等でも取り上げられましたが、なぜ、音楽活動支援からスタートしたミュージックセキュリティーズが?
そもそもが、メジャーには見向きもされない音楽家の活動支援としてファンドを立ち上げた小松氏ですが、それが評判を呼び、レストラン対象のファンド、日本酒の造り酒屋を対象としたファンドと、この10年で幅広く成長したとのことです。
このファンドの特徴は、大手の金融機関の融資対象とはならない個人やグループ、企業に対して融資するためのファンドであること、出資者は、出資する対象にいわばほれこんで、投資することです。一口1万円という、庶民的なファンドでもあります。
「クオリティは高いのに、資本が不足してはばたけない」という分野への出資で、ファンドを募るかどうかは、「いかに本気か」ということだと。
そして昨年の大震災以降、被災地で国の支援策では企業を再興できない現地の企業へのファンドを募ってきました。復興支援ファンドは出資金1万円のうち、半分は寄付で、のこりの5000円が出資ということになるとのことです。
出資を受けた側は、復興の前段階と資金の使途を公表しています。
出資者の方が「一緒に会社を興している感じ」と話しているのが印象的でした。
詳しくはミュージックセキュリティーズのホームページをご覧ください。
http://www.musicsecurities.com/
春日部市とは縁遠いと思われた話ですが、ヒントがありました。策を練りたいと思っています。
第二部は、横浜市の職員という立場から大学の先生へと転身し、さまざまな自治体や政府のアドバイザーもされている、神奈川大学の南学教授による「「あらたな財源調達に向けて〜予算なしでも事業を行う方法」という講演でした。
横浜市は、前市長の時代の行財政改革への取組みで、職員の間にコスト意識が高まり、浸透している自治体です。しかも人口370万人という政令指定都市、その取組みの多くはこうした大都市ならではのものですが、「規模が小さければ小さいなりの工夫を」という南氏の言葉に納得。
すぐに春日部市で応用できるわけではありませんが、ヒントはたくさんいただきました。
とくに鎌倉市の高齢化が進んだ高台の住宅地の問題。「市の補助金は1円もなしで」解決できる手法を見つける(それでも市の担当職員は地域の住民と一緒に取り組んでいるとのことで、これも新たなやり方だと思いました)との課題への取組みがどのように進んでいくのか、注目したいと思います。



