壇上の藤崎会長と、内藤さん。実は第二部はフランスで大ヒットしたという、全身不随となった大富豪と介護には不釣り合いと思われる黒人青年の介護士との間に生まれた友情という、実話をもとにした映画「最強の二人」の上映、そのポスターをもじってわらじの会の手練れが作った藤崎さん、内藤さんコンビの「最低の二人」の図です。
「さあ、人生に繰り出そう」という文字が「西川口に繰り出そう」となっているのにお気づきでしょうか。
藤崎さんの話しの中に、「なぜ、西川口が好きなのか。それは銀行と郵便局と風俗だけが、自分を障害者として扱わないからだ」という一言があり、そうなんだろうな、と共感。
時たま介助者が約束を忘れたのに連絡がつかず、一晩座ったまま夜を過ごしてしまうことがあっても、トイレが間に合わないコールをface bookに投稿しても、今行く、というコメントが4時間も5時間も後だったりすることも(なぜ電話でなくface bookなのかという疑問を探りたいものですが)、すべて含めて一人暮らしの醍醐味、という藤崎さんの話しを、会場の皆さんはどんな思いで聞いたのか、興味があります。
会場を出る前にトイレに寄ったときのこと、前に並んでいたご婦人が、Yさんに「お先にどうぞ」と進めてくださいました。「大丈夫ですから結構です」とお断りしたことに対して「私は我慢できるから」という言葉が返ってきて、素直に受け容れることができず、「大丈夫です」と強めに言い返してしまった私。未熟者でしょうか。
帰りの電車の中でも、席を譲って下さろうとした方に、「大丈夫ですよ」と言ってしまいましたが−。
さて、行きは大宮で他の仲間と合流して、さて与野本町で昼食をとろうとバリアフリーの店を探していたところ、◯◯食堂の暖簾を発見。「何だか良さげな雰囲気!」と恐る恐る引き戸を開けると、そこにどっかりと車椅子で陣取っているのは藤崎さんではありませんか。
狭い店内はたちまちわらじの会の貸し切り状態となりました。
店主もお運びさんもご高齢のご夫婦のようで、お品書きがまた面白い。私は「上ラーメン」というのに興味が惹かれてそれにしました。「マカロ定食」というものがあって、二人が注文。「上ラーメン」は、醬油ラーメンの上に炒めた野菜がたっぷり乗っているもの。たんめんとは異なり、野菜炒め支那蕎麦てきな優しい味でした。
マカロはボークチャップもしくはポークソテー的な料理でした。
心から料理を愛していると思われる御店主は、なんとこの道60年とのこと。
何だかとっても得した気分のお昼でした。
帰り道にはYさんといろんな駆け引きがあっての珍道中。仲間にも新たな発見があって、ちょっとした小旅行気分の一日となりました。