今日の朝刊に、厚生労働省が、この二種のワクチンの接種を見合わせ、ワクチン接種と死亡原因の因果関係について、専門家による検討委員会による検討会を開く、ということですが、この専門家の顔ぶれにも注目していきたいと思います。
特に、亡くなったお子さんが、複数のワクチンを同時に接種していたことから、関係する自治体では複数ワクチンの同時接種の中止を決定したようです。
さらに、打たれたワクチンと同じメーカーの同じロットのワクチンについては使用中止を決めているようで、春日部市の場合はどのような対応をするのか、週明けに確認しなければ、と思っています。
私が子育てをしていたころより、乳幼児に対する予防接種の種類が増えています。私は予防接種を受けさせるかどうかについては、
1 感染率が高いかどうか
2 感染した場合に、重症化する可能性がどのくらい高いかどうか
を考えて、必要最小限のものだけに限定してきました。
予防接種で得る免疫よりも、自然に感染して得る免疫の方が、より抵抗力が強いと思うからです。
つい数年前の若者の間で起こったはしかの流行は、予防接種で修正免疫が得られないことが明らかになりました。
そんな私でも、予防接種のスケジュールを組み立てるのは、子どもの健康状態がよいとき、という条件もあり、結構大変だった記憶があります。さらに予防接種の種類が増えた現在では、一つ一つのワクチンを単独で接種するのがむずかしくなってきて、同時接種が進められる傾向にあるとのことです。
しかし、単独のワクチンでも、重篤な副作用が起こる危険性は皆無ではないのに、複数のワクチンを同時に接種するのはどうか、という疑問もあり、さらに今回のように接種後亡くなったという場合には、どこに原因があるかがつかみにくくなります。
予防接種については、一人一人がリスクとメリットの両方から慎重に判断できるように、正しい情報をきちんと伝えていくことが必要だと思っています。
しかし、昨今の医療状況では、加えて、
「子どもの症状が悪化したとき、すぐ受診できる環境にあるかどうか」
ということも判断材料にしなければならない、という現実があります。
ワクチンを無料にするには、実は多額な財政負担が必要です。春日部市でも、この二つのワクチンと子宮頸がんワクチンの三種の予防接種の半額助成のための費用は4億円以上になっています。
これだけの財源を、小児科の救急体制を整備することに充てたほうがいいようにも思うのですが、そのような議論がされた、という情報は得ていません。