「生活するのは普通の場所がいいSTOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!」6.26緊急集会です。
最終的には3200人の人たちが集まったとか。
「わらじの会」をはじめ、埼玉の障害者市民ネットワークの仲間も大勢参加しました。
今まで、精神科病棟には、1年に止まらず、10年間、あるいは30年以上も入院させられている人々がいることが大きな社会問題となっていました。
私が子どものころ、家の近くには当時「脳病院」と言われていた精神病院があり、鉄格子のはまった窓から通りかかる人に手を振って、助けを求める入院患者さんの姿を目にするのは,辛いものでした。そして病院のある我が街「牛島」は、中学に入ると他の地区の小学校からきた同級生たちからからかいの対象だったことも忘れられない記憶です。
そんな偏見は薄まってきたのでしょうか。閉鎖病棟から開放病棟へという動きも加速してきました。しかし、未だに7万人以上の人たちが、10年以上の入院生活を送っているという現実もあります。
現在、厚生労働省は、もう入院加療の必要はないのに、地域に受け皿がないがために入院を余儀なくされている人たちが地域で暮らすことができるようにする、という方向性を打ち出しています。それは歓迎すべきことですが、その施策を検討する「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」の中で、それまでの入院患者が地域生活に移行することで余ってくる病棟を、居住施設に転換する「病棟転換型居住施設」構想というものが浮上してきたのです。
病院の敷地内に移動するだけのこの施策が、地域移行といえないのは明らかです。
今までも、退院後、自立のための準備を進める施設を経て、ふつうのアパートで暮らしはじめている精神障害の方は少なくないのですから、わざわざ病棟を居住施設に改装しなくても、その財源を地域生活適応のための支援施策に回せばいいではないか、こんな当たり前の声が施策に反映されないのは、検討会の25人のメンバーのうち、障害当事者がたった2人しか加わっていないからではないか、との指摘があります。
原発事故子ども・被災者支援法の基本計画策定のときに、当事者の参加が保証されていないのと同じ構図がここにもあります。
次から次に放たれる、疑問だらけの施策のどれもが、当事者の人権を配慮しないやりかた、という同じ根っこから生まれているようです。
日本が今年の1月に批准した障害者権利条約の中では「障害者が、他の者との平等を起訴として、居住地を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を有する事並びに特定の生活施設で生活する義務を負わないこと」と明記されています。
病棟転換型居住施設は、この条文に明らかに反するものであり、障害をもつ人の人権を著しく侵害する施策である、ということを検討会の委員に理解してもらう緊急アピールが、満場一致で賛同され、厚生労働省に届けられました。
集まった人々の中で、若い世代の介助者・支援者の姿が多いのはうれしく思いました。
社会的に暮らす困難を抱えて入る人たちを支援する「ホット、ポット」の代表藤田さんとのツーショットです。藤田さんもまた、行動し、発言する若い世代のホープです。
壇上で挨拶した政治家のお一人が「精神障害を持つ人たちが地域で暮らすための環境を整えなければ」と言っていましたが、環境を整えるのを待っていてはいつまで待たされるのか分かりません。すでに、地域で暮らしたいという人々を支える人たちが試行錯誤し、行動している、そこから環境が整っていく、これまでの障害者の運動がそうであったように、行動することで社会が変わっていくのだと思った1日でした。



