4人の子どもたちが育った保育所です。
武里団地ができてすぐに開設された保育所なので、もう築50年近くになるのでしょうか。この保育所は3歳以上児だけの保育所だったので、その後3歳未満児を受け入れる第2保育所ができ、4人の子どもたちを預けに第2、第1合わせて16年通いました。末っ子がすでに30歳−。
この16年間で、さまざまな人とのつながりが生まれました。子どもたちもこの保育所、そしてその後の学童保育所の中で、たくさんの友だちや、自分の親以外の自分を見守ってくれるたくさんの大人たちの中で育ったように思います。
老朽化に伴う建てかえで、旧第2保育所の敷地に第1・第2保育所を統合して新たな保育所が誕生し、第1保育所はその役目を終え、解体となったのです。
私の議員としての終盤にこの建て替え問題が起こり、不要となった第1保育所の建物は是非、武里地区の親子の集う、子育て支援の場として有効活用を、と求めてきましたが、ここの敷地は団地のオーナーであるUR(土都市再生機構)から、保育所用地として無償で貸与されているため、目的外の使用はできない、と言われました。
でも−、高齢化が進む武里団地。耐震診断の結果、住み替えが進められて空き住居が増え、その後新規の入居募集が再開しました。老朽化が進む団地ですが、子育て支援が充実していれば、リノベーションを待つだけでなく、若い世代の入居も増えるのではないかと思います。
それだけでなく、子どもたちをとりまくさまざまな問題に、地域ぐるみで取り組むことが求められている今だからこそ、子育て世代が集い、お互いに情報交換しながら、自分たちに必要な子育て支援を進めていくコアとなる可能性も秘めていると思うのです。
行政がなんでもかんでも担うのではなく、地域のさまざまな人たちが関わってそのようなネットワークをつくっていくためには場が必要なのに−。
進む解体工事をみるたびに、なんだか無念な気持ちになります。